里山だより “スプリング・エフェメラル”

山形県環境エネルギー部 環境企画課・環境科学研究センター

2020年03月23日 15:22

【環境科学研究センター】
 3月中旬になって、雪の朝、雨の日、春が感じられる日が繰り返し訪れるようになりました。
 小松沢観音様への参道をマンサクの花を探しながら登っていくと、ハンノキが花粉を飛ばし始めていました。
 枝先の赤い粒は雌花、その先に下がっているのが雄花です。触ると花粉がふわーと飛びます。
 どうしてこんな形をしているのか不思議な気がしますが、とても美しい花です。


 里には、面白い名前のナニワズも花を付けています。
 雌雄異株で、上の写真が雌株、下が雄株(両性花?)です。ジンチョウゲ科で爽やかな甘い香りがします。
 

 ナニワズの近くにはアズマイチゲの群落が広がっています。アズマイチゲは、曇っていたり、風が強くて気温が低かったりすると花を閉じてしましますが、暖かな春の日差しに、ようやく花を開きました。


 キクザキイチゲも日当たりのよい斜面から咲き始めました。
 

 アズマイチゲやキクザキイチゲのように、早春に花を咲かせた後には、夏までに葉を枯れさせてしまう「春の妖精」と呼ばれる一群の植物があります。英語名で「スプリング・エフェメラル」、春のはかない命という意味です。
 里山は、これから「スプリング・エフェメラル」を始めとして、たくさんの草木が花を付けます。ぜひ、皆さんも里山の花をお楽しみください。
 花粉症の方は、対策をお忘れなく!

関連記事