2020年03月23日

里山だより “スプリング・エフェメラル”

【環境科学研究センター】
 3月中旬になって、雪の朝、雨の日、春が感じられる日が繰り返し訪れるようになりました。
 小松沢観音様への参道をマンサクの花を探しながら登っていくと、ハンノキが花粉を飛ばし始めていました。
 枝先の赤い粒は雌花、その先に下がっているのが雄花です。触ると花粉がふわーと飛びます。
 どうしてこんな形をしているのか不思議な気がしますが、とても美しい花です。
里山だより “スプリング・エフェメラル”

 里には、面白い名前のナニワズも花を付けています。
 雌雄異株で、上の写真が雌株、下が雄株(両性花?)です。ジンチョウゲ科で爽やかな甘い香りがします。
里山だより “スプリング・エフェメラル” 里山だより “スプリング・エフェメラル”

 ナニワズの近くにはアズマイチゲの群落が広がっています。アズマイチゲは、曇っていたり、風が強くて気温が低かったりすると花を閉じてしましますが、暖かな春の日差しに、ようやく花を開きました。
里山だより “スプリング・エフェメラル”

 キクザキイチゲも日当たりのよい斜面から咲き始めました。
里山だより “スプリング・エフェメラル” 里山だより “スプリング・エフェメラル”

 アズマイチゲやキクザキイチゲのように、早春に花を咲かせた後には、夏までに葉を枯れさせてしまう「春の妖精」と呼ばれる一群の植物があります。英語名で「スプリング・エフェメラル」、春のはかない命という意味です。
 里山は、これから「スプリング・エフェメラル」を始めとして、たくさんの草木が花を付けます。ぜひ、皆さんも里山の花をお楽しみください。
 花粉症の方は、対策をお忘れなく!


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Posted by 山形県環境エネルギー部 環境企画課・環境科学研究センター at 15:22 │里山だより